ユネスコ「世界の記憶」制度議論へ 異議申し立て可能に

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パリ=疋田多揚
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 歴史的な資料を後世に引き継ぐことを目指すユネスコ国連教育科学文化機関)の「世界の記憶」(旧・記憶遺産)について、ユネスコの執行委員会は15日の会合で、加盟国が反対すれば登録されない新しい仕組みについて議論する予定だ。申請の政治利用を懸念する日本政府などが手続きの厳格化を求めている。

 日本政府は、中国の申請で2015年に「南京大虐殺の記録」が登録され、日中韓などの民間団体が16年、旧日本軍慰安婦に関する資料の登録を申請したことに反発。審査方法の見直しなどを訴えてきた。

 現在の制度では、個人やNGOも申請が可能で、専門家でつくる国際諮問委員会(IAC)の勧告に基づいてユネスコ事務局長が登録を決める。審査は非公開で、加盟国の意見表明の機会もない。新制度が決まれば、申請できるのは政府に限定。期限内に加盟国が異議を申し立てれば、当事国間で合意しない限り、登録されない仕組みとなる。

 日本の外務省によると、登録が保留されている旧日本軍慰安婦に関する資料については、新制度は適用されない。登録の扱いについては、引き続き調整が続く見通しだという。

 「世界の記憶」は1992年…

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