沢にごろごろ魅惑の渦巻き 北海道はアンモナイトの宝庫

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戸田拓、本田大次郎
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 北海道は「アンモナイトの宝庫」だ。山に入ると、アンモナイトが入った石が沢に転がっている地域がある。保存状態もいい。殻がカタツムリのように渦巻く「正常巻き」だけでなく、殻がとんでもない方向に伸びる「異常巻き」と呼ばれるものも豊富だ。今年1月、北海道では新たな「異常巻き」発見のニュースが続いた。海外の研究者をも魅了するその魅力とは。

 道立高校教諭の森伸一さん(62)は年に30~40日、日本海側にある羽幌町や周辺地域の山に入る。沢を歩きながら、足元に転がる丸みを帯び、滑らかな石に次々と目をやる。表面にアンモナイトの殻の一部や貝の化石が見えることもあれば、ほぼアンモナイトの形をしたまま、河原に転がっていることもある。「同じ沢を歩いても、雪解けが進んだり、雨が降ったりするたびに地表が削られ、新しいアンモナイトに出合う」

 森さんにとってアンモナイトの魅力は尽きない。殻の表層の下には、菊の葉のような複雑な模様がある。縫合線と呼ばれ、その繊細な美しさにひかれる。真珠のように表面が虹色に輝くアンモナイトもある。以前は「正常巻き」に目が行ったが、今は殻が受話器のコードがからまったように複雑な巻き方をする、ニッポニテスなど「異常巻き」の進化の不思議さに魅了される。森林管理局の許可を得て石を持ち帰り「何が出てくるかと削る作業も楽しい。まるで宝探し」と笑う。

 自宅の屋根裏部屋には約300個の標本が並ぶ。小さな博物館のようだ。高校の授業でも生徒に触れてもらい、古代生物を身近に感じてもらう。羽幌地域のアンモナイトを紹介する写真集を自費出版するなど、地域への情報発信にも力を入れる。

謎に包まれた生態

 アンモナイトは4億~6600万年前に世界中の海で栄え、恐竜と同じ時期に絶滅した。イカやタコと同じ頭足類に属し、現存するオウムガイの親類にあたるが生態は謎に包まれている。

 世界的にも北海道はアンモナ…

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