「情報」専門教員が不足 急ごしらえの講習→採用進まず

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阿部朋美、三島あずさ、編集委員・宮坂麻子
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 2025年以降の大学入学共通テストで出題が検討されている教科「情報」を教える専門教員が不足している。朝日新聞の調査では、21年度までの5年間で情報科教員の採用がゼロの自治体は8県に上った。国の調査では、公立高校で情報科を教える教員の2割以上が専門の免許を持っておらず、「これで授業ができるのか」との声もあがる。

〈教科「情報」〉2003年度から高校で必履修となった。13年度以降は、情報が社会に及ぼす影響などを学ぶ「社会と情報」と、プログラミングなども扱う「情報の科学」のいずれかの選択になり、約8割の高校は専門的な内容が少ない「社会と情報」を教えている。

 情報社会への対応力をつける教科「情報」は、03年度に高校で必履修になり、22年度からプログラミングや情報デザインなどを盛り込んだ「情報Ⅰ」(必履修)と発展的な「情報Ⅱ」(選択)に再編される。体育や美術など情報以外の免許で教えている「免許外教科担任」も少なくない。

 朝日新聞は3月までに、47都道府県と19政令指定都市の教育委員会に情報教員に関する調査をした。その結果、20年度に公立高校で情報を教えている教員約5100人のうち、「情報」の免許を持つ正規の教員が5割以下の都道府県は、栃木、長野、石川、和歌山、宮崎など約4割に上った。

 また、17~21年度の情報科の教員採用数は全国で計292人にとどまった。神奈川30人、大阪23人、東京と兵庫が各21人、埼玉20人、千葉19人、福岡17人、愛知16人など、都市部では多いが、地方の大半は1ケタ。5年間の採用がゼロも8県あり、20年度に初採用は6道県、21年度に初採用は4県だった。秋田、滋賀、鹿児島は、情報が必履修となった03年度以降1人も採用していない。

 多くの教委は、情報科の単位数が2単位(週2コマ)と少ないことを理由に挙げる。秋田県は「小規模校が多いため教員定数が減っており、単位数が少ない情報科の教員を採用するのは難しい」。宮城県も「情報のみでは授業数が少なく、他教科の授業もしてもらう必要がある」とする。

「情報を専門とする人、民間でも需要多い」

 また、東北地方のある県は「…

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