電話は「リフォーム資金」だったのに JA支店長の直感

山田暢史
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 特殊詐欺の被害を未然に防ぎ捜査に協力したとして、埼玉県警東入間署は15日、JAいるま野大井西部支店(同県ふじみ野市緑ケ丘1丁目)の寺沢篤支店長(48)らに感謝状を贈った。

 署などによると、市内の男性(90)が2日午後3時前、寺沢さんに「リフォームで使うお金を下ろしたい」と電話で説明。その後に来店して「家族が使う車の購入費用にする」と違う目的を話したため、詐欺を疑った寺沢さんが署に通報した。同日、男性宅近くでパトロール中だった警察官が受け子とみられるスーツ姿の女(20)を見つけ、男性に対する詐欺未遂の疑いで緊急逮捕した。

 男性宅にはこの日午後1時半ごろから複数回、長男などをかたり「駅で忘れ物をした。お金に関するデータの書類が入っていた」「お金を支払わないとまずい。手持ちがないから一時的に貸してほしい」などとうその電話がかかってきていたという。

 JAいるま野大井支店(同市うれし野2丁目)で感謝状を受け取った寺沢さんは「振り込みで済むはずなのに、現金を下ろすのを急いでいる様子だった。未然に防ぐことができてよかった」。男性は「電話でのやりとりでは半信半疑だったが、本当の子どもの声に聞こえた。まさか自分の所に詐欺の電話がかかってくるとは思わなかった」と振り返った。(山田暢史)