ルネサス工場、前倒しで17日に再開 那珂の火災棟

鈴木康朗
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 半導体大手ルネサスエレクトロニクスが、那珂工場(茨城県ひたちなか市)の火災があった棟での生産を17日に再開する方針を固めた。当初の目標は、火災から1カ月にあたる19日。これを前倒しする。ただ、出荷量が火災前の水準に戻るのは6月下旬か7月上旬になる見通しだ。

 復旧作業は、半導体を使う自動車メーカーなど社外からの支援も得て進めている。社外からの支援は1日あたり最大で約1600人にのぼる。

 その結果、クリーンルームは9日に復旧。半導体製造装置の入れ替えや、焼け残った製造装置に異常がないかの確認も順調に進み、生産再開の目標を前倒しすることにした。

 ただし、調達が5月以降になる製造装置もあり、出荷量の回復にはまだ時間がかかる。

 ルネサスは、火災で生産が止まった半導体のうち3分の2はほかの工場で代替生産できる、としている。代替生産は西条工場(愛媛県西条市)などの自社工場で検討しており、半導体の受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)にも担ってもらう。

 那珂工場は、自動車向けの半導体を主に手がけている。ここからの出荷量の回復ペースは、日本の基幹産業である自動車産業の生産を左右し、景気にも影響を及ぼす。(鈴木康朗)