小学校教員、なり手不足の背景は 大量退職だけでなく…

鎌田悠
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 Q 学校の先生になりたい人が減っているんだって?

 A そうなんだ。文部科学省の調査によると、2020年度に採用された公立小学校教員の採用倍率は、全国平均で2・7倍となり過去最低だった。13自治体では2倍を下回った。

 Q 倍率が低いと、何が問題なの?

 A 教員の質が確保できるかが心配だ。競争が激しい方が優秀(ゆうしゅう)な人材が確保できる。文科省も「厳しい状況」と認めている。

 Q なぜそんなに倍率が低くなったの?

 A 今より子どもが多かった時代は、必要な教員の数も多かった。そのころに採用された教員たちが、ここ数年で一気に定年退職を迎えたんだ。そこで、教員の数が足りなくならないようにと、多くの自治体が採用の数を増やしたんだ。コロナ禍前は、民間企業を就職先に選ぶ人が多かったことも影響(えいきょう)している。

 Q なるほど。

 A でも理由はそれだけじゃない。働く環境が厳しすぎることが、不人気の原因になっているようなんだ。文科省が5年前に実施した調査では、小学校教諭(きょうゆ)の約3割、中学校教諭の約6割の時間外労働が「過労死ライン」を超えていた。

 Q そんなに大変なの?

 A 教員の仕事の魅力をPRしようと、文科省が3月にツイッターなどで始めた「#教師のバトン」プロジェクトには、逆に悲痛な声が次々と投稿されて話題になった。部活動の引率(いんそつ)で土日も休めなかったり、保護者への対応に追われたりしている実態が、改めて浮き彫りになっている。

 Q どうすればいい?

 A 文科省は、学生や社会人が教員免許を取りやすくするなどして、少しでも先生をめざす人を増やそうとしている。一番大事なのは、先生たちが実感できる働き方改革を進めることだ。(鎌田悠)