コロナ最前線の医師、ワクチンまだ 「医療が崩壊する」

会員記事新型コロナウイルス

熊井洋美、編集委員・辻外記子
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 新型コロナワクチンの高齢者への優先接種が始まり、期待が集まる。だが最優先の医療従事者への接種は進んでおらず、2回終えた人は約14%にすぎない。「まだなのか」。感染の危険と日々、向き合う医師らから嘆く声があがる。

 「重症者の診療を始めて1年以上経つのに、まだワクチンがうてていない」

 中国・武漢の帰国者や、横浜港に停泊したダイヤモンド・プリンセスに乗船した患者を受け入れ、最前線でコロナ診療をしてきた東京ベイ・浦安市川医療センター(千葉県浦安市)の感染症内科医、織田錬太郎医師はそう漏らす。

 同センターは県内に24あるコロナの重症者受け入れ施設の一つで、通常時は3床(最大時は6床)の重症者対応を可能とするが、医療従事者約950人へのワクチン接種は、19日以降の予定だ。「いまもスタッフは最前線で診療を続けている。(患者の診療で)実績のある病院は優先してほしかった」と、織田医師は釈然としない。

 千葉県によると、県分として入荷したワクチンは超低温冷凍庫がある「基本型施設」に納められ、そこから「連携型施設」に配分される。織田医師が勤務する同センターは「連携型」だ。

 基本型施設では冷凍庫を設置する前提として、ワクチンの管理・分配や住民への接種も担う役割を県から求められる。同センターの場合は、住民接種をする場所の確保が難しいことなどもあり、コロナ患者の診療を重視し、基本型になるのを見送ったという。

 3月31日で1回目の接種を終えた千葉県医療従事者は全体の2割程度の3万9千人。県の担当者は「コロナ患者を受け入れる施設でも医療従事者の接種が遅れている施設があることは承知しており、申し訳なく思う」と話す。

 未接種なのは、病院の勤務医だけではない。自宅療養中の新型コロナ患者を継続して診ている都内の診療所院長は「1回目の接種は最短で5月中旬になると聞いている」。発熱外来をし、コロナ患者も診る都内の別の地域の診療所院長も「1回目は4月末以降のようだ」と語る。

医療従事者、4分の3は未接種

 供給量に限りがあるため、厚…

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