融和ムード一変、非難の応酬 ギリシャとトルコ外相会見

イスタンブール=高野裕介
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 トルコのチャブシュオール外相は15日、同国を訪問した隣国ギリシャのデンディアス外相と会談した。東地中海天然ガス田開発などを巡って対立した関係を修復する狙いだったが、共同会見では非難の応酬に発展。対立の根深さを印象づける結果となった。

 両国は北大西洋条約機構(NATO)の加盟国だが、排他的経済水域(EEZ)の境界線や地中海東部のキプロス島の分断などを巡って対立が続く。昨夏には、天然ガス田開発を巡って双方が地中海に軍艦を派遣。緊張が高まり、ギリシャが加盟する欧州連合(EU)とトルコの関係にも影を落としている。

 両国は今年1月、約5年ぶりに海域の境界線などについて、実務者レベルの協議を再開。その後もギリシャで話し合いを持つなどして信頼醸成を進め、今回の外相会談に至った。デンディアス氏はこの日、エルドアン大統領にも面会。その後、チャブシュオール氏との外相会談に臨んだ。

 共同会見ではチャブシュオール氏が「建設的で誠実な会談を持てたことに満足している」などと融和的な言葉を述べたが、デンディアス氏は「トルコが我々の主権を侵害し続けるなら、(EUによる)対抗措置も議論になるだろう」と制裁発動の可能性を示唆。チャブシュオール氏は「私はスピーチでギリシャを非難する発言などしなかった。まったく受け入れられない」と反論し、「非難の応酬をすれば、互いに言わなければならないことが山ほどある。もしあなたが続けたいなら、やってもいい」と発言。雰囲気は一変した。

 AP通信によると、デンディアス氏は「私たちの意見の不一致で今夜の夕食会が取りやめにならないことを願っている」と述べたという。チャブシュオール氏は会見後、「ギリシャからのもっと誠実で、建設的な態度を期待する」とツイートした。(イスタンブール=高野裕介)