県立高からOB結集 横浜、強豪復活へ「全力疾走」

編集委員・安藤嘉浩
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 春夏計5度の甲子園優勝を誇る横浜が、強豪復活に向けてチームカラー一新をはかっている。監督に続いて、県立高を指導していたOBを部長に迎え、新体制で春季大会に挑んでいる。

 11日にあった春季神奈川県大会2回戦。瀬谷西に五回コールド勝ちを収めた今季初戦で目についたのは、全力疾走する選手の姿だった。内野ゴロを打っても、一塁まで全力で駆ける。守備でも、カバーリングに走ることを怠らない。

 「基本をもう一度、徹底しようということです」。就任2年目に入った村田浩明監督(34)は言う。現役時代は同期の涌井秀章(現楽天)とバッテリーを組み、2年春の選抜大会で準優勝。3年時は主将として夏の全国選手権大会でベスト8に入った。

 日体大を卒業し、神奈川県保健体育教員に。2校目の白山では部員4人しかいなかった野球部の監督となり、2018年夏には北神奈川大会でベスト8に進出するまでに育て上げた。

 母校の監督になって1年を過ごし、「当たり前のことができていない」と感じた。泥臭く、キビキビと、元気よくプレーする。自分も高校時代に、恩師の渡辺元智・元監督(76)から教わったことだった。

 力強いパートナーも加わった。名塚徹・元県高野連専務理事(60)が県教員を定年退職し、今春から横浜の教員となり、野球部長に就任したのだ。投手として甲子園出場経験もある名塚部長は11日、「高校卒業以来」という母校のユニホーム姿でベンチ入り。「似合わなくてガッカリ。体形が劇的に変わったからね」と苦笑しながらも、ベンチで後輩たちのプレーを見守った。

 村田監督にとって名塚部長は、初任校(霧が丘)の同僚でもある。「ベンチにいて下さると安心感がある」という。名塚部長は「どこかで一緒に野球部を指導したいねと話していたが、まさか母校で実現するとは。恩返しの気持ちで、村田先生と一緒に頑張りたい」と語った。

 今春の選抜大会では同じ神奈川のライバル・東海大相模が優勝を飾り、甲子園での優勝回数(春3度、夏2度)で並ばれた。しかも昨秋は準決勝で対戦し、1―9で七回コールド負けを喫している。「恩師の渡辺監督も、東海大相模の原貢・元監督(故人)に追い付け、追い越せで頑張ったとおっしゃっていた。私たちの現役時代も大きなライバルだった」と村田監督。

 今春の県大会は、ともに決勝まで勝ち進むと、ライバル対決が実現する。新生・横浜は17、18日の3、4回戦も快勝。東海大相模も順当に勝ち上がり、そろって準々決勝進出を決めた。(編集委員・安藤嘉浩