劇作家の清水邦夫さん死去 蜷川幸雄さんと長年コンビ

 演出家の故蜷川幸雄さんとのコンビで知られ、激しさの中に豊かな詩情をたたえた戯曲を多数執筆した劇作家の清水邦夫(しみず・くにお)さんが15日、老衰のため死去した。84歳だった。葬儀は近親者のみで営む。連絡先は日本劇作家協会(03・5373・6923)。

 新潟県出身。早稲田大卒業後、岩波映画を経て専業作家に。蜷川さんらが68年に旗揚げした現代人劇場、後に櫻社に戯曲を提供し、蜷川さんの初演出作「真情あふるる軽薄さ」(69年)、岸田国士戯曲賞を受けた「ぼくらが非情の大河をくだる時」(72年)などで反抗的な若者を描いて人気を呼んだ。

 劇団解散後、妻で俳優の故松本典子さんらと企画集団「木冬社」を結成。女優4人による「楽屋」(77年)などを作・演出。82年から互いにフリーの立場で蜷川さんとのコンビが復活し、引退した俳優夫婦らを描いた「タンゴ・冬の終わりに」(84年)は91年に蜷川さん演出、英国人俳優によるロンドン公演が行われた。80年に「わが魂は輝く水なり」で泉鏡花文学賞紀伊国屋演劇賞個人賞、芸術選奨文部大臣賞紫綬褒章など。