コロナ患者の手握る「神の手」 ブラジル発のケアに注目

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サンパウロ=岡田玄
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 隔離された病室で大切な人にも会えず孤独な患者に「手のぬくもり」を感じて欲しい――。新型コロナの感染拡大が続く南米ブラジルで、看護師のそんな思いから生まれた独自ケアが、SNSを通じて世界に発信されて話題になっている。

 「言葉では言い表せないほどの感銘を受けている」。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は9日、こんなコメントとともに、「神の手」と書かれた写真付きの投稿をリツイートした。「神の手」の投稿には10万件以上の「いいね!」がついている。

 写真では、お湯を入れて膨らませた二つの医療用手袋で、患者の手を挟んでいる。コロナ専用病棟で働くサンパウロ州サンカルロスの看護師セメイ・アラウジョさん(46)が撮影した。

 昨年5月、自らもコロナに感染した。入院はしなかったが、「コロナ患者は偏見の中に生きている。人々が近づかず、孤立し、ハグも握手もしてもらえない」と痛感した。

 仕事に復帰したが、勤務先の病院は集中治療室もほぼ満床。患者のケアに追われ、患者一人ひとりの手を握り続けていられる状況ではなかった。

 そんなとき、看護師たちのSNSのグループで、医療用手袋を使って患者の手を温めるアイデアを知った。本来は患者の手足の血流を良くするために使われてきた手法だったが、試してみると、実際に手を握られているような感覚になった。それからは自分でも患者にやってみるようになった。

 このケアの方法を最初に投稿したのは、リオデジャネイロの看護師リジアネ・メロさん(37)だ。昨年4月、気管挿管され、手足が冷たくなった女性に初めて使った。まだ女性に意識が残っていた時、「手を握ってほしい」と言われたことがきっかけだった。女性はその後、転院。今は回復し退院したと聞いた。

 ブラジル保健省の発表による…

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