北海道外在住者、無料でPCR検査 道、感染経路把握へ

斎藤徹
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 北海道にお越しのみなさま、無料のPCR検査を受けてみませんか――。北海道は17日、旅行や出張で道内を訪れる道外在住者を対象とした無料のPCR検査を始めた。首都圏や近畿圏など本州で新型コロナウイルス感染者が急激に増加していることをふまえ、5月中旬まで試験的に行う。道外から来る人で、検査に同意した人を対象にキット700個を配布。道外からの感染経路などを把握し今後の対策にいかそうとの狙いだ。

 17日の午前中、道庁職員が札幌市中心部でスーツケースを引いた通行人らに「無料のPCR検査を受けてみませんか」と呼びかけた。検査に同意した人にはスマートフォンなどから登録できる検査キットを渡し、宿泊先のホテルなどで自分の唾液(だえき)を採取してもらったうえ、翌日午後3時まで検体を郵送してもらう。

 東京から1泊2日の日程で札幌に出張に来た20代男性は「コロナはやっぱり心配。手軽にできそうなのでやってみようと思う」と話した。

 道は、年度替わりで人の往来が活発化し感染リスクが拡大するおそれがあるとして、3月27日から今月16日まで、中心都市の札幌市を対象に不要不急の外出や往来の自粛を要請してきた。だが札幌市では3月上旬以降、新規感染者の増加が続き、16日には72人の新規感染者が確認された。15日時点での週合計の新規感染者は10万人あたり20人を超え、道が独自に定めた5段階の警戒ステージで最も高い「5」の目安の25人に近づいている。特に変異ウイルスの感染者が増えており、今月12日までの1週間では、感染者の65%が変異株に感染した人だった。

 このままでは再び医療体制が逼迫(ひっぱく)しかねないとして、道は札幌市対象の自粛要請を5月14日まで約1カ月間延長することを決定。合わせて、政府が「まん延防止等重点措置」の適用を決めた東京都大阪府など10都府県への不要不急の往来も控えるよう道民に求めている。

 鈴木直道知事は、無償のPCR検査実施について「感染拡大地域との往来などの行動歴がある人が道内で感染を拡大させた事例もある。検査が感染再拡大の予兆探知などに効果があるのか検証し、より効果的な感染拡大防止策につなげていきたい」としている。(斎藤徹)