日本は「ルビコン川渡った」 台湾問題を直視する意味

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聞き手・半田尚子 大島隆 高田正幸
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 16日午後(日本時間17日未明)に開かれた菅義偉首相バイデン米大統領の首脳会談。会談後に発表された共同声明には、「台湾海峡の平和と安定の重要性」が明記された。この会談をどう評価するか。3人の識者に聞いた。

日米と中、冷戦時の米ソと違う 元外務事務次官の竹内行夫さん

 現在、国際社会は「米中競争」時代に入っている。中国の強権主義による自由民主主義的な国際秩序への挑戦が、国際社会全体の課題だ。香港で示された強権的統治が他国の統治モデルとされるおそれがあるし、新疆ウイグル自治区などでの人権侵害問題もある。南シナ海などでの国際法違反の動きも看過できない。尖閣周辺海域での活動は、日本の安全保障を含む、国益に関わる。

 地政学上、中国の強国化で国際政治の重心が欧州から東アジアに移った。東アジアには北大西洋条約機構(NATO)のような多数国による同盟の枠組みはない。米国の安全保障に関わる同盟国も日本、韓国、豪州に限られる。今回の会談は米国にとっても、「同盟国の足元固め」という意味で重要だった。

 だが、日米ともに、中国との経済関係においては、相互利益の面があり、冷戦時の米国とソ連のように「敵に回して損なし」という間柄ではない。気候変動のような問題では中国の協力も必要だ。

後半では、アメリカン・エンタープライズ研究所のザック・クーパー研究員と北京大学国際関係学院副教授の帰泳濤氏が米中それぞれの見方を読み解きます。

 菅義偉首相に覚悟があったか…

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