バイデン氏「毎日、銃事件だ」 熱心な規制を阻む高い壁

ニューヨーク=藤原学思
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 米インディアナ州インディアナポリスにある物流会社の倉庫で15日深夜、19~74歳の8人が銃で撃たれて死亡し、7人が負傷した。容疑者は元従業員の男(19)で、現場で自殺したとみられる。米国では銃撃事件が多発しており、バイデン大統領も16日、連邦議会に対して迅速に行動するよう促した。

 「武器を使っての暴力について、私ほど熱心に取り組んだ人間はいない。毎日、毎日、米国では多数が撃たれる銃事件がある。国家の恥であり、終わらさなければならない」

 バイデン氏は16日、会見でそう語気を強めた。日米首脳会談後、AP通信のホワイトハウス担当記者が1問目に尋ねたのが、銃規制の問題だった。

 警察によると、容疑者は当時100人以上が働いていた米物流大手フェデックスの倉庫を車で訪れ、駐車場で無差別に発砲し始めた。建物外で4人、中で4人を殺害し、自らも銃で命を絶ったという。

 ごく短時間の犯行で、凶器にはライフル銃が使われた。米メディアによると、男の母親は昨年3月、男がわざと罪を犯し、警官から撃たれて死のうとしていると通報。FBI(連邦捜査局)が自宅の寝室から散弾銃を押収し、翌4月には男から聴取もしていた。

 米市民は人口よりも多い計4億丁近い銃を所持しているといわれる。CNNによると、先月16日にジョージア州で8人が殺害されて以降、4人以上が撃たれる銃撃事件は45件に上る。

 バイデン氏は16日、半自動ライフル銃など殺傷能力の高いアサルトウェポン(突撃銃)や10発以上の弾丸を収納する弾倉の販売の禁止、銃器購入者の身元調査の厳格化を「強く支持する」と改めて表明した。

 これらを実現するには連邦議会が法案を通す必要があるが、上院には採決を阻止する議事妨害「フィリバスター」という慣習がある。この突破には、銃規制に消極的な共和党議員(現50人)のうち、少なくとも10人がバイデン氏民主党側に賛同しなければならず、壁は高い。(ニューヨーク=藤原学思)