超小型人工衛星「ひろがり」、実験開始12日目で広がる

西川祥一
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 室蘭工業大学(北海道室蘭市)の超小型人工衛星「ひろがり」が、宇宙空間太陽光発電パネルに模したプラスチック板を地球からの操作で広げることに成功した。最初は指令が人工衛星にうまく伝わらなかったが、何度もチャレンジして実験開始12日目の4日、実験が完了したという。

 「ひろがり」は縦、横各10センチ、高さ20センチ。この超小型の人工衛星の内部に、「ミウラ折り」と呼ばれる技術で折りたたんだ縦、横各12センチ、厚さ2ミリのパネルを格納している。

 「ひろがり」は、同大と大阪府立大の学生・大学院生が共同開発した。日本時間2月21日午前、米国バージニア州から民間企業のロケットで打ち上げられ、22日に国際宇宙ステーションに届けられた。3月14日に宇宙空間に放出された。

 「ひろがり」のミッションは、地上からの指令で人工衛星のふたを開き、パネルを広げることだ。

 3月24日に実験を開始した。しかし、最初の指令ではふたが開かなかった。その後も失敗を繰り返し、30日に6回目の指令でふたが開いた。

 4月3日、次にパネルを広げる指令を送ったがうまく伝わらなかった。翌4日夕、2回目の指令でパネルが広がったのを人工衛星からの画像で確認したという。

 室蘭工業大航空宇宙機システム研究センター長の内海政春教授は「何とか成功し、ほっとしている。支援していただいた方々や企業に感謝したい。学生にとっては、相次ぐトラブルを乗り越えられたという財産を手にし、成長したと思う」と話した。(西川祥一)