掲げた自宅療養ゼロ、もう限界…兵庫で進む「命の選択」

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五十嵐聖士郎、鈴木春香、久保田侑暉 矢田文
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 新型コロナウイルス感染の拡大に伴い、自宅療養者や入院・宿泊療養の調整がつかない患者が急増している。変異株の広がりで、自宅で容体が急変するリスクも高まっているといい、対応が課題になっている。

 大阪府では17日時点で、軽症で自宅療養となっている患者7238人と、入院・宿泊療養の調整を待つ患者2669人を合わせると9907人に達した。1週間前の10日時点から1・7倍近くに増えた。

 隣の兵庫県は「自宅療養ゼロ」を掲げ、宿泊療養施設の確保などに努めてきた。ただ実際は、入院できる医療機関や療養先が見つからない事実上の「自宅療養者」も多く、神戸市は1月に自宅療養を容認。井戸敏三知事も4月9日、「このまま感染者が増え続ければ、重症者が入院できない恐れが出てくる。自宅療養ゼロの維持は限界だ」と、方針を転換した。

 その9日時点で、兵庫県の自宅療養者や入院などを待つ患者は計1201人だったが、17日は計2710人と2倍以上に増えた。

 そもそも、兵庫県が自宅療養を認めていなかったのは、自宅にいると家庭内感染や容体急変に対応できないおそれがあるといった理由からだ。

 自宅療養者らには、看護師らが毎日、電話やスマートフォンのアプリを使って体調をチェックしている。だが県の担当者は「直接見ないと容体を把握するのは難しい面がある」と認める。看護師による家庭訪問などケア態勢を強化するとしたが、自宅療養者らの急増で難しくなっている。

 さらに課題となっているのは…

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