ロシア、全国で反プーチンデモへ ナバリヌイ氏解放求め

モスクワ=石橋亮介
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 ロシアの反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイ氏の陣営は18日、刑務所に収監されているナバリヌイ氏の解放を求める大規模な反政権デモを21日に全国で行うと発表した。1月に行われた反政権デモでは、全国で1万人以上の参加者が治安部隊に拘束されており、今回も当局側の厳しい取り締まりが予想される。

 陣営は3月、全国規模のデモ開催に向け参加者を募る特設サイトを開設。参加希望者が50万人に達したら開催日を発表するとしていた。18日時点のデモ参加希望者は約46万人だが、刑務所でハンガーストライキを行うナバリヌイ氏の体調悪化が著しいとして、「これ以上先延ばしできない緊急事態だ」と訴えた。

 21日はプーチン大統領の年次教書演説が予定されており、陣営はあえてこの日にデモを行うことで、反プーチン政権の機運を盛り上げる狙いがあるとみられる。

 ナバリヌイ氏は昨年夏、ロシア国内で毒殺未遂に遭い、治療のために滞在していたドイツから1月に帰国した直後に拘束された。2月に刑務所に収監されたが、十分な医療が受けられないとして3月末からハンガーストライキを開始。陣営は、医師の診察が認められずナバリヌイ氏が「命の危機にある」と主張している。ロシア当局は「規則に従い適切な治療を行っている」としている。

 ナバリヌイ氏の処遇を巡っては、欧米もロシアへの非難を強めている。欧州連合(EU)は18日、ナバリヌイ氏の体調に「深い懸念」を表明する声明を発表。ロシア当局に対し、適切な治療を行うよう求めた。16日には、英国発の児童文学「ハリー・ポッター」シリーズの作者J・K・ローリングさんや、ベラルーシノーベル文学賞作家スベトラーナ・アレクシエービッチさんら欧米の著名作家ら約80人が、ナバリヌイ氏の治療を求めるプーチン大統領宛ての公開書簡を公表した。(モスクワ=石橋亮介)