起業3年で年商1億円 「やり切る」ための辞める決断

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聞き手・岸善樹
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 新しい職場で新年度を迎えた人も多いでしょう。組織人になると、思うようにならないことばかりです。そんな時、思い切って辞めるか、しぶとく残るか。春の決断を考えます。

ROSE LABOを立ち上げた田中綾華さん

 食べられるバラを知っていますか。22歳のとき、そんな食用バラを栽培して化粧品や食品を開発・販売する現在の「ROSE(ローズ) LABO(ラボ)」を立ち上げました。バラはすべて無農薬で水耕栽培です。

 学生時代は、タピオカ飲んで恋バナして……。働くなんて意識は全然なくて、どこかのOLになると思っていました。大学のクラスメートには、学校の先生とか、公務員とか、「なりたい自分がある人」がいた。自分には心から楽しめるものがないなあ、と感じていた。劣等感から「幸せってなんだっけ?」と考えたりしていました。

 それが、あるとき母から「食べられるバラがある」と聞いて、まず、食べてみたいなと思ったんです。その後に「バラは食べないものだなんて、だれが決めたの?」って。固定概念にとらわれないで、自分の幸せを「言語化」してみたら、「健康寿命を楽しく生きる」ことだと気づきました。いまのままでは「人生の幸せ計画」が崩れる。そうして、バラの栽培からやってみたいと考えるまでになりました。

 大学を2年で中退して、大阪のバラ農家に弟子入りしました。親には事後報告です。まず卒業して会社に入ってから、とかは考えませんでした。それでは親がバラ農家の子とかにますます後れをとるし、とにかく農業の知識を早く身につけて、一人前になりたかった。それに、大卒ってそんなに重要なのかな。卒業しても就職できない先輩も見てきました。

 それでよかったと思います。栽培のノウハウを学んだし、バラが含むビタミンポリフェノールなどの成分を知ることで、「食べる意味はある」と確信しました。

 働いた農家では「背中を見て盗む」という感じでしたが、そんなものかなと思っていました。意外と体育会系で、気合と根性はあるんです。でも、あるとき衝突しました。SNSでバラの魅力を発信したいといったら、「農家はチャラチャラしたことはしない」と怒られた。その人は「つくるプロ」でしたが、バラの可能性は無限なのにもったいない。それなら自分でやりますといって辞めました。

 いまは「ハイブリッドの時代…

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