「報道の自由死んだ」ミャンマー 記者たちは伝え続ける

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バンコク=福山亜希、貝瀬秋彦
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 クーデターで国軍が権力を握ったミャンマーで、報道への圧力が日に日に強まっている。批判的なメディアの免許取り消しや記者の拘束が相次ぎ、18日には日本人ジャーナリストも逮捕された。ネット遮断など情報発信手段への妨害も重なるが、それでも記者たちは危険を冒しながら取材と発信を続けている。(バンコク=福山亜希、貝瀬秋彦)

 「亡命を考えなければならないのは、悲しいことです」

 免許を剝奪(はくだつ)されたメディア5社のうちの1社にいた記者が、匿名を条件に、朝日新聞の取材に苦しい胸の内を明かした。身の安全を考えてこのメディアからは離れたが、今も取材と発信を続けている。

 1988年の民主化デモに関わり、弾圧を逃れて国外に脱出した。2011年の民政移管後にミャンマーに戻ったが、今年2月1日のクーデターで民主化への歩みは覆された。「まずはメディアを黙らせるはずだ」。同僚らには、事務所に寄りつかないよう忠告。記者たちは身を隠しながら仕事を続けた。

 身の危険は自らにも迫っていると感じている。拘束された時のことも考え、カバンに必要な薬を詰めた。「国軍の独裁下で安全な場所などない。特に独立系メディアの記者は危険だ。ただ、私にはミャンマーの現状を報じる使命がある。しばらくは残って報道を続ける」

 免許を取り消されたメディアの一つ、「ビルマ民主の声」(DVB)の男性記者が3月1日夜、自宅を治安部隊に急襲され、拘束された。この記者は、自宅が銃撃される様子を自ら撮影し、SNSで中継。国軍側の非道さを知らしめる動画は世界中に拡散したが、今も身柄の拘束は解かれていない。

 5社はいずれもクーデターを…

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