白鵬が目安クリアの一代年寄、第三者委が問題視

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 大相撲で功績が著しかった横綱が自身のしこ名で定年まで親方でいられる「一代年寄」について、日本相撲協会の第三者委員会「大相撲の継承発展を考える有識者会議」が19日、存在を問題視する提言書をまとめた。山内昌之委員長(東大名誉教授)は記者会見で「根拠となる規定がなく、そもそも制度がなかった」との認識を示した。

 105ある年寄株を取得しなくても、本人限りでしこ名のまま親方として部屋をおこせる一代年寄は過去、大鵬、北の湖、貴乃花に認められてきた(千代の富士は辞退)。明確な基準はないが、優勝20度超が目安と言われ、現役横綱で優勝44度の白鵬も数字上はクリアしている。

 第三者委によると、一代年寄は1969年、現役時代の大鵬に対して認められたことがきっかけで始まった。引退する前から親方になれることを保証することで、内弟子集めが始められる利点があったという。ただ、明文の規定はなく、第三者委は「公益財団法人としての制度的な裏付けとは整合しない」と指摘している。

 また、本人限りの年寄資格のため、弟子が年寄名を継げず、伝統継承の観点でも問題があると指摘。報告書では、「功績のある横綱に対する顕彰的意味合いであっても、一代年寄の名乗りを認める根拠は見いだされない」とまとめた。

 提言書への受け止めを問われた八角理事長(元横綱北勝海)は「(今後)そういう場面があったら、理事会でも審議していきたい」と話している。

 提言書は角界独自の運営指針(ガバナンスコード)の作成なども求めている。