岸田劉生の42作品 京都国立近代美術館が一括収蔵 

会員記事

田中ゑれ奈
[PR]

 娘をモデルにした「麗子像」で知られる洋画家・岸田(きしだ)劉生(りゅうせい)(1891~1929)の作品42点を、京都国立近代美術館京都市左京区)がまとめて収蔵した。人物画や静物画の代表作を含む一大コレクションに、美術館側は「劉生のこれほどの作品群がまとまって動くなんて、想像もしなかった」と喜びを語る。

 今月19日の同館の発表によると、収蔵した42点は風景画風俗画、宗教画など多様な領域を網羅し、初期から晩年までの画業の流れをたどることができる。その大半は名品ぞろいと名高い森村義行・松方三郎兄弟のコレクションにかつて含まれ、展覧会や画集でよく知られていた。

 兄弟の没後、1980年ごろから散逸しつつあったのを、前所蔵者で東日本在住の匿名の個人コレクターが再収集したものだ。以来、2011年の大阪市立美術館での回顧展以外に、公開の機会はほとんどなかった。

 京近美側は、42点中29点を独立行政法人国立美術館の予算を使って購入、13点は寄贈された。総額は京近美の年間の購入予算をはるかに超える12億円だが、本来の評価額からすると「半額以下」と見られる。

 譲渡価格の背景には、前所蔵…

この記事は会員記事会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら