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大阪府、国に看護師派遣を要請 重症センター全床運用へ

新型コロナウイルス

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 滋賀県は19日、新型コロナウイルスの感染が急拡大し、病床が逼迫(ひっぱく)している大阪府の重症患者を受け入れると発表した。県境を越えて重症患者を受け入れるのは珍しいという。府は、国などに看護師の派遣を要請しており、吉村洋文知事は来週にも「大阪コロナ重症センター」(大阪市)の全30床を運用できるとの見通しを示した。

 滋賀県の三日月大造知事は19日に記者会見し、大阪府の要請を受け、重症患者を県内の1病院で引き受ける考えを明らかにした。最低1人で、人数や日程は今後両府県で調整する。看護師2人も府に派遣する。県内の重症病床の使用率は同日現在6・1%で、近隣府県より低い。三日月知事は「滋賀も厳しいが、困った時はお互い様」と述べた。

 大阪府では、19日の重症者数が302人となり、確保できている254の病床数を上回る状況が続く。

 大阪府の吉村知事は19日、記者団の取材に「国から、かなりの数の看護師の派遣の話がきている」と説明。府によると、国を通じて今週にも数十人規模の看護師を受け入れるという。これまで看護師が足りず、30床のうち21床しか運用できていなかった大阪コロナ重症センターで全30病床を運用できるようになるという。

 また、軽症・中等症病床も使用率が8割近いことから、府は感染症法に基づく病床確保を医療機関に要請。現在確保する1781床から、新たに約1100床増やしたい考えだ。

 山梨大付属病院も文部科学省から要請を受けて、大阪府に看護師1人を派遣することになった。派遣される集中治療部の山本雅弘さん(33)は、看護師歴11年で熊本地震などの災害派遣も経験している。19日に同病院であった壮行会で、山本さんは「怖さはあるが、一人でも多くの重症患者さんをみて、疲労困憊(こんぱい)している医療従事者の力になりたい」と語った。

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