キャリア30年でも「駆け出し」 タエ・アシダの紳士服

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編集委員・後藤洋平
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 「駆け出しデザイナーですので、お手柔らかにお願いします」。ファッションの分野では2015年からメンズの取材を主に担当してきた記者に対し、東京コレクション(楽天ファッションウィーク東京)の中核を担うブランド「タエ・アシダ」のデザイナー芦田多恵が、そう語りかけた。自身のブランドとともに父が築いた「ジュン・アシダ」も率いる実力者が、ファッション取材歴わずか6年の私に、なぜそんなことを?

とんでもない失敗

 ツイードとポリエステルを組み合わせたブルゾンや、カシミヤのような手触りのウールセーター、ぜいたくなレザーコートなどのスタイル。21年秋冬シーズンのタエ・アシダのメンズ服だ。19年秋冬から、同ブランドは男性服も手がけるようになった。

拡大する写真・図版2021年秋冬コレクション(ブランド提供)

 新作で特徴的だったのは、ボトムスのバリエーションだ。股下にゆとりを持たせたサルエル風、ひざ下もゆったりとした袴(はかま)のようなパンツ、そして巻きスカート。どれも主張のあるシルエットだが、トップスと調和している。

拡大する写真・図版2021年秋冬コレクション(ブランド提供)

 「でも、最初のシーズンは私、とんでもない失敗をやらかしまして……」と芦田は明かす。聞くと、「パンツのジップを、サイドだけに取り付けていたのです」。

 レディースのパンツではサイドジップは珍しくない。しかし、当然だがメンズでは、ほぼ皆無だ。記者が「それって、トイレはどうすれば……」と尋ねると、「そう。それなんです」と顔を赤らめた。

拡大する写真・図版初めてのメンズコレクション。パンツはサイドジップだった(ブランド提供)

記事後半では、男性服も手がけるようになった理由や意外な効果などについて語っています。

拡大する写真・図版デザイナーの芦田多恵(ブランド提供)

 “問題のパンツ”をはいたモ…

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