中等症以下の病床も8割埋まる 大阪「現場は医療崩壊」

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浅沼愛 小林太一、堀之内健史
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 新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、重症病床の使用率が実質100%を超える大阪府で、軽症・中等症病床の使用率も8割に迫っている。変異株が広がるなか、従来より若い世代も入院するようになった。患者が重症化しても転院先が見つからず、看護師らが不足する医療現場からは「逼迫(ひっぱく)ではなく崩壊」との言葉も漏れている。

 「軽症・中等症の病床でも、一人ひとりの病床確保が困難な状況になっている」。大阪府が20日に開いた新型コロナウイルス対策本部会議。藤井睦子健康医療部長は、患者があふれている重症病床だけではなく、軽症・中等症の現状についても危機感を示した。

 府が確保する1784床に1407人(20日現在)が入院しており、病床使用率は78・9%。3月末の42・2%から、ほぼ倍増した。この病床には、小児や精神疾患の患者用の専用病床約80床が含まれており、それを除くと、実際の運用率は85%に上る状況だ。

 軽症・中等症の病床使用率が急上昇する背景には、1千人を超える感染者が連日出ていることに加えて、重症患者の急増もある。

 3月1日以降のいわゆる「第4波」では60歳未満で重症化する人が多く、全体の34・3%を占める。重症患者数は、府の確保する重症病床259床を上回る317人。うち60人は転院せずに軽症・中等症の病床で治療を続けている。吉村洋文府知事は「重症患者1人を看護するには看護師の数が必要になり、中等症の病院での対応能力が下がる。患者を受け入れにくいという状況が起きている」と危機感を示した。

 大阪府は19日、病床を確保するために、改正感染症法16条に基づき、新たに計約1100床の軽症・中等症病床の確保を府内の病院に要請している。これまでコロナ患者を受け入れてきた医療機関に加え、一般病床200床以上の医療機関に10床、200床未満の2次救急医療機関で、内科・呼吸器内科の治療を行っているところには5床を要請した。(浅沼愛)

 軽症・中等症の入院患者を受け入れている大阪府堺市北区国立病院機構近畿中央呼吸器センター。先週末も11人が入院し、計55のコロナ病床はあっという間に38床が埋まった。転院できない重症患者も診ており、余裕はまったくないという。看護師長は「医療現場は逼迫(ひっぱく)ではなく、崩壊している」と語る。

第4波、重症化した30代患者も

 関西などで広がる変異株では…

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