一宮高を今春卒業の3人、科学の国際大会に挑戦 愛知

小林誠
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 愛知県立一宮高校(一宮市)を今春卒業した3人が、「世界最大の科学コンテスト」といわれる国際大会に挑む。化石燃料に代わる燃料として注目されるバイオエタノールの新たな作り方を提案。国内の大会で高く評価され、日本代表の一員に選ばれた。

 挑戦するのは、物化部の部員だった武藤優里さん、神崎七海さん、樋田(といだ)一貴さん。現在、バイオエタノールの原料には、主にトウモロコシやサトウキビなどの食料資源が使われている。このため、食料供給への影響が指摘されてきた。

 3人は「イオン液体」という液体を利用。木材に多く含まれるセルロースを効率的に分解し、バイオエタノールを作り出す方法を導き出した。

 3年生だった昨年の「JSEC(ジェイセック)2020(第18回高校生・高専生科学技術チャレンジ)」(朝日新聞社、テレビ朝日主催)で、協賛社の「栗田工業賞」を受けた。5月に開かれる「国際学生科学技術フェア(ISEF〈アイセフ〉)」に出場する。

 ISEFでは、世界約80カ国・地域の高校生らが研究成果をオンラインで発表し、交流する。賞金や奨学金が総額4億~5億円にのぼる大規模な大会だ。

 3月25日には、ISEFの練習を兼ね、3人と栗田工業の研究者らがオンラインで交流。栃木県シンガポールにある栗田工業の開発・研究拠点をつなぎ、研究発表や質疑応答をした。

 同社からは、倉前達志・執行役員開発本部長らが参加し、企業で働く研究者のキャリアや英語の重要性などについて意見を交わした。研究者らは「滑らかに話すことよりも、重要な点をシンプルに伝えることが大事」などと助言した。

 3人は「今回の発表で足りなかった点を改善し、本番ではしっかりとした発表で成果を出したい」と意気込んでいる。(小林誠)