客来ないカウンターふき8時閉店 嘆く「錦三」バー店主

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小林圭 東谷晃平
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 愛知県で20日、新型コロナウイルス対応の「まん延防止等重点措置」が始まった。5月11日まで、名古屋市のすべての飲食店やカラオケ店に午後8時までの営業時間短縮(時短)を要請。ほかの市町村でも飲食店には午後9時までの時短を求める。

 この日は190人の新規感染を確認し、15日連続の100人超となった。19日夜時点で入院者389人、重症者12人。過去7日平均でみると新規感染者198・0人、入院患者数347・6人と、ともにステージ3(厳重警戒)の基準を超えている。

 県によると、3月31日以降の「第4波」では職場や学校、高齢者施設などでクラスター(感染者集団)が出た一方で、飲食店は出ていない。にもかかわらず、今回も飲食店に時短要請した理由を大村秀章知事は、記者会見で「飲食、会食で飛沫(ひまつ)が飛んで密な状態になり、そこで感染し、家庭や施設に移っていることは明らかなので飲食店対策をしっかりやる」と説明した。

 名古屋市の浅井清文・市保健所長は、「飲食店の時短に焦点が当たっているが学校、会社でも対策をしっかりしてほしい」と指摘。変異株は感染力が強いとされており、「マスクをしていれば大丈夫という感覚があったかもしれないがそれが通用しない状況があるかもしれない」と、換気の徹底や共用の電話、パソコンの消毒などを呼びかけた。

 県内では19日までに434人が変異株に感染。ゲノム解析では英国型のみが確認されている。(小林圭)

 20日午後7時半。この日からまた早めた閉店を前に、佐山義則さん(70)は客がいない店内でカウンターの拭き掃除を始めた。席の間には飛沫(ひまつ)対策のアクリル板。とはいえ、客が来ることはまずない。「拭かなくてもいいんじゃないかって思うよね」とこぼす。

 名古屋市中区錦3丁目、通称「錦三(きんさん)」。このまちでバー「アクアヴィット」を営んで36年になる。何回か移転を重ね、いまの店は雑居ビルの4階、一番奥まったところにある。

 9人がけのカウンターと小さ…

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