日本郵政、700億円特損計上へ 赤字の豪州事業を売却

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 日本郵政が売却を検討していた傘下の豪物流大手トールの不採算事業について、豪州投資ファンド「アレグロ」に売る方針を固めたことがわかった。売却価格は10億円程度となる見込み。売却に伴って700億円規模の特別損失を2021年3月期決算で計上する見通しだ。

 21日にも発表する。売却するのは、豪州ニュージーランド国内で宅配などの荷物輸送を展開する「エクスプレス事業」。トール社の売り上げの3割超を占めたが、20年3月期で1億豪ドルの赤字を計上した。20年4~12月期も赤字が8300万豪ドルと前年同期より拡大するなど、改善が見込めず、昨秋から買い手を探していた。

 トール社の事業のうち、企業向けの国際物流事業は、今後も成長が見込めるとして、保有を続ける方針だ。

 日本郵政は上場を控えた15年にトール社を6200億円で買収し、傘下の日本郵便完全子会社とした。国際物流に参入する足がかりになるとPRしていたが、同社の高コスト体質に加え、豪州経済の減速が直撃。2年後には4千億円もの減損処理を迫られ、日本郵政は民営化後初の赤字に転落するなど、経営の足かせになっていた。