慰安婦訴訟の賠償却下判決、官房長官「内容を精査する」

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 韓国の元慰安婦ら20人が日本政府に総額30億ウォン(約2億9千万円)の賠償を求めた訴訟をめぐり、ソウル中央地裁が原告側の訴えを却下する判決を出したことについて、加藤勝信官房長官は21日午前の記者会見で、「内容について精査する必要があり、現時点で政府としてのコメントは差し控えさせて頂く」と述べるにとどめた。

 同地裁では1月8日に元慰安婦らが日本政府に賠償を求めた同様の訴訟で、別の裁判官が原告の訴えを全面的に認める判決を出し、確定している。

 日本政府は、国家は外国の裁判権に服さないとする国際法上の原則「主権免除」を理由に、いずれの裁判も認めていない。この点について日本政府の訴えが今回の判決で一定程度認められたと認識しているのかを問われ、加藤氏は「その点も含めて判決内容をまず精査させて頂きたい」と述べるにとどめた。

 1月の判決をめぐっては、同地裁は原告が訴訟費用の確保のために求めた日本政府の資産差し押さえを認めない決定をし、原告側に通知。決定は差し押さえについて「国際法に違反する恐れがある」との判断を示している。

 この点について、加藤氏は「韓国国内の手続きなので直接コメントは控えたい」とした上で、「(1月の)判決は国際法及び日韓両国間の合意に明らかに反するものであり、極めて遺憾であり、断じて受けることができない。日本としては韓国に対し、国家として自らの責任で直ちに国際法違反の状態を是正するために適切な措置を講ずることを引き続き強く求めてまいります」と話した。