日章旗に「中村英二君」 戦死の元医学生の身元たどる

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鈴木裕
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 「贈 中村英二君」「名古屋醫科大學耳鼻咽喉(いんこう)科教室」。太平洋戦争末期、サイパン島で米海兵隊員が見つけた日章旗の持ち主に関する情報提供を求めるメールが、名古屋大学大学院耳鼻咽喉科の曾根三千彦教授のもとに終戦75年の昨年末届いた。日章旗に書かれた寄せ書きを手がかりに調査したところ、耳鼻咽喉科の草創期につながる意外な“縁”が見えてきた。

 問い合わせは、米陸軍パイロットだったアダム・タウンリーさんから、パイロット仲間の松本章吾さん(36)=大阪府=がSNSで依頼されて日章旗の写真を付けて送った。松本さんは「寄せ書きにある『名古屋醫科大學耳鼻咽喉科教室』を頼りにネットで探し、曾根教授にたどり着いた。断られるのを覚悟で問い合わせをした」と振り返る。

 「名古屋醫科大學」は1931~39年の間、名古屋大学医学部の名称として使われた。日章旗の写真から耳鼻咽喉科とのかかわりを確信した曾根教授は、1905年に科が開講して以降の歴史をまとめた百周年記念誌などを読み解いて調査を始めた。

 手がかりは日章旗に書かれた…

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