盲導犬協会、視覚障害元職員と和解 「思いくみ取れず」

村上友里
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 公益財団法人「日本盲導犬協会」で働いていた視覚障害のある50代女性が、職場で差別的な扱いを受けたとして協会を訴えた訴訟が21日、東京地裁(前沢達朗裁判長)で和解した。協会は、元職員の思いや希望をくみ取れず「遺憾の意を表明する」とした。

職場には、障害専用パソコンも自分の席もなかった

 原告の女性は2015年から3年間、契約職員として協会の「神奈川訓練センター」に勤務。だが他の職員と違い、募金活動などの場での視覚障害や盲導犬の説明しか任されなかった。何度頼んでも視覚障害者用のパソコンは用意されず、自分の席もなかったことをふまえて障害者雇用促進法などに反するとして19年に訴えた。

 原告の弁護団によると、和解内容には▽女性の業務への希望を協会がくみ取れず遺憾▽視覚障害の職員への配慮について研修を今後実施――などと記された。

 女性は会見で、協会は視覚障害者のための団体としたうえで「見本になるくらいきちんとしないといけなかった。障害者も一緒に働く仲間として受け入れる社会に変わってほしい」と訴えた。協会は「これを契機に労働環境を向上させるための努力をする」とした。(村上友里)