「非常時」は続く、経済安全保障強靱化を 同友会が提言

木村裕明
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 経済同友会は21日、「強靱(きょうじん)な経済安全保障の確立に向けて」と題する提言を公表した。米中対立などの国家間競争が鮮明になる中、コロナ禍の収束後も自由貿易主義的なグローバリズムには戻らず、経済力や先端技術を武器に新たな国際秩序が形成される「非常時」が続くと指摘。単に経済合理性を追求する経営では「非常時」を乗り切れないとして、経営者は地政学や地経学の観点を経営戦略に反映させる必要があるとしている。

 日本の経済安全保障の一端を担う企業は、経済効率を多少犠牲にしても、サプライチェーン(部品供給網)を分散化して有事に代替可能なものにすることや、サイバーセキュリティーの強化、安全保障上重要な機微技術の洗い出しなどが必要だと指摘。経営効率の低下を補う手段としてデジタル変革(DX)の推進を呼びかけた。政府に対しては、国家安全保障局の経済班の体制強化などを求めた。(木村裕明)