ドローンが港を飛び交う未来 シンガポール本気のIT化

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シンガポール=西村宏治
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 世界有数の港湾都市国家シンガポールが、海をめぐる技術開発に挑む新しい企業を呼び込もうとしている。いまは約30社だが、目標は2025年までに100社。コロナ禍を受けてさらなるデジタル化、効率化が進むと見込み、世界に先駆ける「海のシリコンバレー」になる道を模索している。

船で1時間、ドローンなら15分

 6枚のプロペラがブンと軽くうなり、ドローンが、ふわっと浮かび上がる。約1キロ先に停泊している貨物船に向けて飛び立つと、あっという間に小さくなっていった。

 シンガポール海事港湾庁は20日、中心部に近い桟橋にドローン専用のヘリポートをオープンした。停泊している船に向けてドローンで荷物を運ぶ実証実験に使われる。この日のデモ飛行では3Dプリンターで作られた歯車など、船の補修部品をDJI社の産業用ドローン「Matrice 600 Pro」が運んだ。船に故障があった場合に、すぐに部品を作って届ける想定だ。

 荷物の配達を手がけた運航会社「Fドローン」の広報・市場開拓マネジャー、エイジェイ・バルギス氏は「船で運べば往復で1時間かかる仕事だが、ドローンなら15分で終わる。効率化だけでなく、二酸化炭素の排出削減にもつながる」と語った。

 Fドローンは昨年に営業を始めたばかりの新興企業だ。コロナ禍の中、シンガポール沖に停泊する船に向けて書類や薬などを届けてきた。同氏は「人と人との接触を避ける意味でも、需要は大きい」と説明する。

 ヘリポートからは今後、複数…

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