突然、女性が心肺停止…元看護師は動いた「体が勝手に」

宮城奈々
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 広島県東広島市消防局は20日、卓球の練習中に心肺停止状態になった女性に適切な蘇生措置を行い、人命救助に貢献したとして、同市安芸津町風早の田中悦子さん(71)に感謝状を贈った。半世紀の看護師経験と、繰り返し受けた救命講習が速やかな行動につながった。

 消防局と田中さんによると、同市の体育施設で3月2日、サークル活動で卓球をしていた70代の女性が突然、うつぶせに倒れた。一緒にプレーしていた田中さんは女性の脈拍と呼吸がないことを確認し、心臓マッサージを開始。施設の職員が持ってきた自動体外式除細動器(AED)を操作し、電気ショックを与えた。約5分後、救急隊が現場に到着したときには、女性はあごを動かしていたといい、手術を受けて社会復帰した。

 田中さんは3年前まで約50年間、看護師として働いていた。AEDが普及し始めた10年以上前から、繰り返し救命講習を受けていた。実際に心臓マッサージをしたり、AEDを使ったりするのは初めてだったが、「何度も受けた講習のおかげで、あわてずに行動できた。体が勝手に動いた」とほほえんだ。

 当時、現場に出動した市消防局安芸津分署の森本誠一郎・分署長補佐は「完璧な行動。田中さんの経験を通じ、繰り返し救命講習を受けることの大切さを伝えていきたい」と話した。(宮城奈々)