GWの成人式 開催か中止か、割れる判断

新型コロナウイルス

伊藤宏樹、前田健汰、貞松慎二郎
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、5月の大型連休に予定する成人式を開くかどうか、山口県内12市町の判断が割れている。感染が急拡大する大都市圏から帰省する新成人が少なくない上、県内の感染者も増えているからだ。一生に一度の式典をどうすれば安全に開催できるのか、担当者は頭を悩ませている。

 岩国市は5月2日、500人規模の式典を午後に2回開く。しかし20日に市内の高齢者施設でクラスターが起きたことを受け、市内の感染状況を開催直前まで注視する方針だ。市教育委員会には新成人の親から「帰省させていいのか」という問い合わせが1日に7、8件入るという。担当者は「住んでいる自治体の呼びかけに従って慎重に行動してほしい」と話す。

 宇部市は約1800人の新成人に、「まん延防止等重点措置」が出ている大阪や東京などからの帰省を控えるよう求めるはがきを21日に送った。会場には非接触型の体温計を用意し、職員が入場前の全員を検温する。

 下関市の前田晋太郎市長は19日の記者会見で「出来るだけコンパクトな式にする」と話した。3会場のうち対象者が最多の市民会館は午前と午後の2部に分け、ネット配信もする。美祢市は20日、篠田洋司市長が加わって改めて開催の可否を検討。新成人の検温と体調確認を徹底することを条件に開催を決めた。担当者は「成人式は一生に一度。感染対策をしてやろうと決めた」と話す。

 防府市は16日に急きょオンラインで開催すると決めた。市内や全国の感染状況を踏まえた判断で、会場の市公会堂に来るのは新成人の代表4人と来賓に限る。現在は、配信方法や記念品の発送の準備を進めている。担当者は「突然で、初めてのことなので」と戸惑いを隠さない。希望する人は来年の成人式に参加できるようにするという。

 一方、22日までに中止を決めたのは周南市、光市、周防大島町周防大島町はインターネットで知り合ったゲーム仲間のクラスター(感染者集団)が県東部で発生し、感染者が町内にも及んだことを踏まえた。約80人の新成人を2回に分けたり、使い捨てスリッパを用意したりしていたが、帰省で感染が広がることを懸念した。担当者は「コロナ終息後に、改めて新成人が集まる機会を企画したい」と話す。

 5月3日に予定していた光市は再延期しても確実に開けるかどうかわからないと考え、中止にした。代わりに当日は、新成人がオンライン形式で交流する催しを検討している。柳井市は10月23日に再延期した。晴れ着を着る新成人が多いため、暑さが厳しい時期を避けたという。(伊藤宏樹、前田健汰、貞松慎二郎

5月の連休中に予定されている成人式

2日=下関市岩国市美祢市山陽小野田市和木町

3日=防府市(オンライン配信)

4日=宇部市山口市

再延期=柳井市(10月23日)

中止=光市、周南市周防大島町

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