旭川女子中学生死亡、一転いじめの有無調査へ

本田大次郎、井上潜
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 北海道旭川市内の公園で3月、遺体で見つかった市立中学2年の女子生徒(当時14)について、市が他の生徒らからいじめを受けていたか調査することになった。当初、「いじめは認知できない」とする学校側の結論を受け入れた市教育委員会がなぜ、一転して第三者による調査を決めたのか。

 この問題は、文春オンラインが今月15日に「いじめがあった」として報じた。「記事を読むまで、私も教育委員会も事実関係についてまったく違う認識をしていた。もしかしたら私たちが事実誤認をしていたかもしれないという視点から、しっかり調査をする必要がある」。22日、市教委との会議後に記者会見した西川将人市長は、第三者委員会による調査を始める理由について説明した。「もし、いじめということになれば、これまでの(学校や市教委の)対応に問題があったということになるだろう」とも語った。

 亡くなった女子生徒の母親は朝日新聞の取材に、2019年に女子生徒がネットでの自らの画像のやり取りなどをめぐって他の生徒らとトラブルになったことを知り、「娘がいじめを受けている」と認識したことを明かした。

 会見で、黒蕨(くろわらび)真一教育長はこのトラブルについて、「学校が警察を通じて生徒らからも聞き取りを行ったが、いじめの認知には至らなかった」と説明。その後も「転校する際などに保護者と何度か会い、意向をうかがいながら対応してきた」とした。また、「保護者と学校との関係性、女子生徒と(いじめをしたと指摘された)生徒とのいきさつなどについて、報道と我々の認識との間に違いがある」と話した。

 いじめの有無を調査するのは、市教委の「いじめ防止等対策委員会」。メンバーは大学教員や臨床心理士ら4人からなる。さらに弁護士を加えることを検討する。黒蕨教育長は「調査範囲はこれから決めるが、いじめがあったのかどうか、さらに以前あった事案と家を出て行方不明になったことが関係するのか、なども含め、調べたい」と述べた。スケジュールについては「できるだけ迅速に調査を始めたい」とだけ話した。

 女子生徒の母親は弁護士を通じて出した談話でこう訴えた。「何よりもイジメのない世の中になることを切に願います」(本田大次郎、井上潜)