五輪で差別への抗議、どこまでOK?海外専門家の見方は

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ロンドン=遠田寛生
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 人種差別などを非難して拳を突き上げ、ひざをつく。スポーツ界で当たり前になってきた行為は、今夏の東京オリンピック(五輪)では禁止となった。

 国際オリンピック委員会(IOC)は21日、政治的、宗教的、人種的な宣伝活動を禁じている五輪憲章第50条に沿い、五輪期間中の競技会場や表彰台での抗議を認めない方針を発表した。違反した選手は処分の対象となる。第50条の意義と問題点は何なのか。昨年9月にIOCアスリート委員会の会議で講演をしたドイツの法律家で、ケルン大学でスポーツ法を教えるヤン・オルス教授に聞いた。

 ――五輪憲章の第50条をどう見ていますか。

 「スポーツや大会、選手を守る点と、大会の商業化を制限する点で、基本的に妥当な規定とみている。競技そのものが主役だ。経済や政治、文化や社会的なメッセージなどによって、それが邪魔されたり、ぼやかされたりしてはいけない」

 ――人権や表現の自由という観点で問題は。

 「規定は定義が広く漠然としすぎている。そのため、アスリートの表現の自由を妨げてしまっている可能性がある。もしそうならば、IOCは法の認める範囲に正さなければならないだろう」

 ――ひざつきや拳を上げる行為への考えは。

 「表彰式は本来は競技を振り…

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