「逃げ恥」と「森発言」 「ネット世論」を侮るな

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石田博士
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メディア空間考 石田博士(前オーディエンスエディター)

 「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」

 東京五輪パラリンピック大会組織委員会の森喜朗前会長の発言によって、2021年は、ジェンダーを真剣に考える年になった。

 今から思えば、その予兆は年明けから感じられていた。

 《「ジェンダー」「生きづらさ」をめぐり、今年も様々なテーマで論争。「逃げ恥」新春特別版が選択的夫婦別姓や男の育休を取りあげる。「全国民が見るべき」「説教くさい」と賛否》

 これが、今年1月4日朝、新年最初の「ソーシャルリポート」のトップ項目だった。

 ソーシャルリポートとは、ネットで関心を集めている事象や各媒体の記事の読まれ方について、1日数回、編集局のデスク向けに出しているものだ。担当は、読者との関係をより広げ、深めていくことをめざすコンテンツ編成本部のオーディエンスチーム。原稿をはじめとするコンテンツ制作のヒントにしてもらうことを狙いとしている。

 1月4日のリポートを担当したのが私だった。

 「逃げ恥」を知らない方に説明すると、新垣結衣さんと星野源さんが夫婦を演じるTBS系の人気コメディードラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のことだ。海野つなみさんの同じ題名の漫画が原作になっている。

 4年ぶりの新春特別編は1月2日夜に放映された。

 野木亜紀子さんの脚本は、選択的夫婦別姓や男性社員の育休だけでなく、職場での出産の順番待ち、同性同士の恋心、そしてコロナで引き離される家族関係まで、今を象徴するテーマを詰め込んだ。

 放映中から、ネットには様々な感想が書き込まれた。

 「現代の夫婦が直面する問題…

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