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「犬猿の仲」菅首相にも電話 宣言要請、小池知事の豹変

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軽部理人
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3度目の緊急事態宣言の要請に踏みきった東京都。1度目の宣言が出た昨春は、休業要請の対象施設を巡って政府と激しい攻防を展開したが、今回は政府との間に目立った対立は見られない。その裏には、感染力の強い変異株の脅威が迫る中、政府や与党幹部に着々と根回しをしてきた小池百合子知事の姿があった。

 「具体的にどのような形で(要請)するかは協議中。国と協議したうえで、皆さんにお伝えしたい」

 小池知事は22日朝、宣言発出に伴う休業要請の対象施設について問われると、記者団にそう述べるにとどめた。

 ただ、この頃、政府との水面下での調整は山場を迎えつつあった。最大の焦点だった飲食店への酒類提供の自粛についても、都と政府の思惑は一致した。都関係者によると、都と政府の本格的な協議は21日から始まったが、現時点で大きな混乱は見られていない。

 1年前は違った。休業要請の対象を巡り、都と政府が激しく対立したからだ。

 「命ファースト」(都幹部)を掲げて幅広く休業を要請したい都側と、経済への影響や社会的混乱を最小限に抑えるために範囲を絞ろうとする政府。妥協点は見えず、緊急事態宣言が発出された昨年4月7日にも、対象施設が決まっていない事態となった。「居酒屋」や「パチンコ店」、「理美容」といった施設ごとの線引きをめぐって対立した結果、休業要請の対象が公表されたのは3日後の4月10日までずれ込んだ。

 ある都幹部は、当時をこう振り返る。「確かに経済は大事だが、当時はまだまだ未知のウイルスだった。命があってこその経済活動だから、当時の我々の判断は間違っていなかったと思っている」

 ただ、3度目となる宣言に向けて、この幹部は「今回、政府と対立するのは得策ではない」とも言う。小池知事も、この言葉を行動で表すかのように、宣言要請に向けた政権や与党への根回しを怠らなかった。

 都関係者によると、小池知事…

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