竹久夢二の愛憎と耽美 同郷の和希そらが挑む宙組公演

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 大正ロマンあふれる着物姿の女性画で知られる画家の竹久夢二が、宝塚歌劇の舞台に降り立った。

 4月22日、宝塚バウホール(兵庫県宝塚市)で開幕した宙組公演「夢千鳥」で、夢二を演じるのは同郷の岡山県出身の男役スター和希(かずき)そら。幾多の浮名を流した画家と、彼の物語を映像化しようとする映画監督の2役に挑んでいる。

 主軸は3人の女性との関係。だが浮気ばかりで、誰を心から愛しているのやら。それでも、モデルのお葉(よう)(水音志保〈みずねしほ〉)に別れを切り出されると必死にすがりつき、箱入り娘の彦乃(ひこの)(山吹ひばり)にはひざ枕で甘える。

 夢二の恋心はあきれるほど純粋。そして残酷だ。「先生の心の中に、いつか誰かすむことはできるのかしら」と恋人から問いかけられ、「愛とは何か」と向き合っていく。

 和希自身は元気いっぱいなキャラクターなだけに、破滅的な人物がこうも似合うのかと驚かされる。酒に逃げ込む虚無の表情にもぞくっ。黒い色香で人をひきつける説得力があった。

 劇中でもっとも比重がおかれているのは、エキセントリックな他万喜(たまき)との愛憎関係。情念とプライドの間で揺れ動く痛々しい姿を、天彩峰里(あまいろみねり)がかれんなイメージを覆して熱演。鬼気迫る目つきで、恋敵の親への土下座もいとわない。

 夢二の描く美人画は、うつろ…

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