ミニシアターを救え! コロナ禍で奔走する映画人の思い

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構成・佐藤美鈴
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 コロナ禍で窮地に立たされた映画館を応援しようと数多くの映画人が立ち上がって約1年。「SAVE the CINEMA」の諏訪敦彦監督、「ミニシアター・エイド基金」運営の深田晃司監督、全国のミニシアターなどでつくる「コミュニティシネマセンター」の岩崎ゆう子事務局長が、この間を振り返りつつ、映画界のこれからを語り合った。3人が考える映画館、ミニシアターの魅力とは――。

拡大する写真・図版(左から)諏訪敦彦監督、岩崎ゆう子事務局長、深田晃司監督

 諏訪 最初はとにかく何かしなきゃというところから始まって。数日で署名活動をスタートして、省庁要請まで、広がり方がすごくて色々な人たちのエネルギーを結集できた。ミニシアターがなくなったら困るという人たちがこれだけいることが可視化されたのを実感した。並行して深田さんたちがクラウドファンディングを始めて……

 深田 3日で目標の1億円を突破して、1カ月で3億円。最終的に3万人近い方が応援してくれて、映画ファンをなめていたな、と(笑)。ミニシアターで観(み)た映画で人生を救われたといったコメントも寄せられて、過去何十年とミニシアターで重ねられてきた体験とか思い出があったから支援してくれたんだと思う。

 岩崎 各地のミニシアターでは昨年3月の段階で観客が8~9割減という状況だった。10万人近い署名やあれだけの金額が集まり、映画館の人たちの意識も変わった。今も厳しい状況は続いているが、自分たちを支えてくれる人たちがいるということが勇気にも励ましにもなったと思うし、活動が公共的なものだという意識をリアルに持つきっかけになったと感じている。

映画の多様性支える 芸術文化施設

 諏訪 僕とか深田くんたちは海外で映画館や映画が公的にサポートされているのを実感している。そうして映画を守っていく社会の共通認識が日本にないというのは、コロナ前から感じてはいた。ミニシアターは単なる興行施設ではなくて芸術文化施設。スクリーン数で言うと12%しかないけど、そこでしか観られない映画が全体の50%以上あり、守っていかなければ映画の多様性がなくなる。

拡大する写真・図版諏訪敦彦 1960年生まれ、映画監督。代表作に「風の電話」「ライオンは今夜死ぬ」など。

 去年初めて首相が国会で「ミ…

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