大分県佐伯市副市長を逮捕 市長選で投票を依頼した疑い

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 大分県警は23日、同県佐伯市長選(4月11日投開票)に立候補した候補者への投票と票の取りまとめを自分の地位を利用して依頼したなどとして、佐伯市副市長の菅隆久容疑者(61)=同市戸穴=を公職選挙法違反(地位利用、事前運動)の疑いで逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。

 県警によると、菅容疑者は市長選が告示される前の3月中旬、市役所内で副市長の立場を利用して市職員に特定の候補者への投票や票の取りまとめをするように頼んだ疑いがある。県警は、菅容疑者が投票させようとした候補者を明らかにしていない。

 菅容疑者は1982年に市職員に採用され、商工振興課長や総合政策部長などを歴任。2019年4月に田中利明市長の下で副市長に就いた。市の関係者によると、職員からの信頼が厚く、田中市政を支えていたという。菅容疑者は今回の市長選でも田中市長を支持。対立候補の1人を市職員の労働組合が支援しており、菅容疑者は労組に加入していない市幹部らに支持を広げようとしていたという。市長選は、田中市長が新顔3氏を破って再選された。

 県警は23日午前から、市役所の副市長室など数カ所を家宅捜索した。田中市長は23日午後に記者会見し、「大変驚いている。市民に心配をおかけして申し訳ない。警察の捜査に全面的に協力して今後を見守りたい」と述べた。一方、自身の関与や指示については「私は知らない」と否定した。