酒出せないなら「休業するしか」 2択迫られる飲食店

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山口啓太、武田啓亮
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 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、東京に対し、3度目の緊急事態宣言が出されることが23日、決まった。前回の解除から33日。今回は25日から17日間、幅広い業種に休業が要請される。仕事や暮らしはどうなるのか。嘆きの声が上がった。

 荒川を挟んで埼玉県と隣接する東京都北区のJR赤羽駅前。千円札1枚で酔っ払える「せんべろ」で名をはせる店が軒を連ねる一番街商店街には、午後5時をまわると、スーツ姿の会社員が次々に吸い込まれていった。

 コロナ禍で飲食店への営業時間の短縮要請が断続的に出されるようになってほぼ1年。今回東京都は酒類を提供する飲食店に対し、休業を要請する。酒類を提供するのをやめて、営業時間を短縮して店を開けるか。それとも休業するのか。都内にある約12万の飲食店には、この2択が突きつけられている。

 アーケードの一角にあるホルモン焼き店「いくどん赤羽店」は30ある席が半数ほど埋まっていたが、宣言期間中の休業を決めた。主力のホルモンは1人前400円台からで、客単価は2千円程度。来店数も50人から30人ほどに落ち込み、経営難が続く。大型連休は1週間で月の売り上げの半分を見込めるが、従業員の斉藤誠剛さん(56)は「お酒あってのお肉。この街のお客さんは納得しない」という。

「ずっと生殺しの状態」嘆き次々

 創業10年のイタリアンバル「赤バル レッツェ赤羽店」も期間中は、店頭販売とテイクアウトにしぼることを決めた。売り上げが倍になる大型連休は例年、バイトを増員する。だが、運営会社の寄木一真部長(44)は「食事だけで客が足を運んでくれるのか」との不安がぬぐえなかった。

 営業時間を前倒しし「昼飲み」需要に応えるなど工夫してきたが、コロナ禍前に比べ、売り上げは半分に。「人件費を考えれば採算がとれない。この1年、ルールの中で何とか頑張ってきたが、ずっと生殺しの状態です」と嘆いた。

 「酒を出さなきゃ営業しても…

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