電力カルテルに競争のひずみ 自由化がもたらしたものは

有料会員記事

橋本拓樹
[PR]

 電力の小売り販売が全面的に自由化され、電力会社を選べるようになって今春で5年を迎えた。新電力などと競う大手は安くするだけでは戦い続けられないと、電力以外のサービスに力を入れる。そんななか、公正取引委員会がカルテルの疑いで関西電力などに立ち入り検査に入った。激しい競争が生み出したひずみの一端があらわになった。自由化がもたらしたものは何かを検証する。

 大阪ガス供給エリアで都市ガスをご使用のうち、約5件に1件のお客さまが関電ガスを選ばれています――。関西電力が電気とガスをセットにした「なっトクパック」への加入を促し、昨秋以降に顧客へ送ったダイレクトメール(DM)には、こう書かれていた。

 関電は安さをアピールするが、「他社ときちんと比べて選ぶ人は少ない」(幹部)ため、まずは試してもらうことに力を入れる。ガスの基本料金を2カ月無料にするなどのキャンペーンは、2018年2月にパックを始めてから今年2~4月の分を含め9回に及ぶ。

 20年末時点で、関電による家庭向けの都市ガス販売契約は約139万件。大阪ガスによる家庭向けの電力販売契約は約147万6千件。「まさかこんなにガスの契約を取られるとも、電力の契約を取れるとも思っていなかった」。大ガスの藤原正隆社長は振り返る。

 両社とも得られた利益は大き…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。