「妥協のない人生を送りたい」 安藤忠雄さんに仏勲章

編集委員・大西若人
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 建築家の安藤忠雄さん(79)が23日、日仏の文化交流の発展に貢献したとして、仏政府からレジオン・ドヌール勲章コマンドゥールを受けた。東京都港区の仏大使公邸で授与式があり、安藤さんは「フランスという文化国家に憧れていた人間として素晴らしい一日になった」と喜びを語った。

 授与式では、フィリップ・セトン駐日大使が「フランスと日本の架け橋になって下さった」とたたえた。これを受けて安藤さんは、20代でル・コルビュジエに感銘を受けたことや、1965年に初めてパリに行った際にはル・コルビュジエの事務所を見に行き、「フランス全体が文化の国という感じがした」と振り返った。

 パリのユネスコ国連教育科学文化機関)で手がけた円筒形の「瞑想(めいそう)の空間」(1995年)にも言及。「地球は一つだというモニュメントにしたかったし、床には広島で被爆した石を敷いた」と話した。

 また、「芸術を通して、妥協のない人生を送りたいと思っていた」と明かした上で、「大きな目標と気持ちがあれば何とかできる」という例として、市民から本の寄贈を受けた大阪市の「こども本の森 中之島」の例を挙げた。

 最後に勲章について、「もう1歩、2歩前に行け、ということなら、人生100年、思いを遂げられるようにやっていきたい」と結んだ。

 レジオン・ドヌール勲章はナポレオンが創設。コマンドゥールはこれまで、大江健三郎さんや三宅一生さんが受けている。(編集委員・大西若人