海底の旧日本軍機 種子島沖で遺骨調査へ

具志堅直
[PR]

 種子島北端の喜志鹿(きしが)崎沖(鹿児島県西之表市)の海底に沈んでいる旧日本軍機について、厚生労働省は6月下旬にも遺骨収集に向けた調査を実施する。同省は戦後80年にあたる2025年の前年度までを遺骨収集の集中期間と定めている。海底に沈む遺骨の収集に本格的に取り組むのは初めてとみられるという。

 現場は喜志鹿崎から300メートルほど沖合の水深20メートルの海底。戦争末期には特攻機としても使われた日本海軍の「九七式艦上攻撃機」(3人乗り)とみられる航空機の一部が、砂に覆われた状態で確認されている。漁業者の証言をもとに地元のダイバーらが15年に発見し、18年に厚労省が視察するなどして準備を進めていた。遺骨の有無は確認されていない。

 国の遺骨収集を行う日本戦没者遺骨収集推進協会によると、近く調査を手がける業者を公募し、潮流が穏やかな6月下旬にも調査を実施する。収集方法を決めたうえで、機体の一部引き揚げも検討する。

 市内でダイビング店を営み、機体を見つけた林哲郎さん(73)は「遺骨が見つかれば一刻も早く遺族に返してあげたい」と話す。(具志堅直)