気候サミット、主要排出国が新目標 問われる実効性

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ワシントン=合田禄 香取啓介
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 米国が主導して40の国・地域の首脳らが参加した気候変動サミットが23日、閉幕した。温室効果ガスの削減について、主要な排出国が開催中に相次いで新たな目標を公表し、米国主導で今後の議論の土壌が整った。

 サミットは22日にオンラインで始まった。各国の首脳が順番に取り組みを発表するなか、カナダのトルドー首相は2030年の削減目標を05年比で40~45%に設定すると宣言。36%としていた目標を上積みした。さらに、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は、海外の石炭火力発電への支援を廃止すると明言した。ブラジルのボルソナーロ大統領は60年までとしていた排出量実質ゼロの10年前倒しを宣言。国際的な非難があるアマゾンの違法な森林伐採も30年までになくすと約束した。

 サミット開幕直前には、米国が30年の削減目標を05年比で50~52%とし、オバマ政権時に掲げた25年に05年比で26~28%とする目標値をほぼ倍増させた。日本も30年度に13年度比で46%削減する目標を公表。英国はサミット2日前の20日、35年に1990年比で78%削減する積極的な目標を発表した。

 目標設定に加え、各国首脳からは積極的な取り組みなどをアピールする発言も相次いだ。中国の習近平(シーチンピン)国家主席は「地球環境ガバナンスを推進するために努力する」と宣言。インドのモディ首相も「1人当たりの排出量は世界平均より60%少ない」などとした。

 ホワイトハウスはサミットを「より高い目標にどう貢献するかを示す機会」と強調。バイデン政権はサミットに向けて各国に気候変動対策強化を繰り返し働きかけていたこともあり、今回は気候変動外交が一定の成果を出した格好だ。

 ただ、各国首脳は具体的な削減方法にまでは踏み込んでいない。目標を決めただけでは気候危機は解決せず、いかに実行に移すかが決め手になる。バイデン政権で気候変動を担当するジョン・ケリー大統領特使は「今回、最も大切なことは各国が一堂に集まることだ」と話した。

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