第3回「ゴーンの不正を止めないと」すべて知る男、後悔の告白

有料会員記事

大鹿靖明
[PR]

日産クーデターの真相:3

 日産自動車の専務執行役員ハリ・ナダは2018年1月、「カルロス・ゴーンの不正を監査役の今津英敏が調べている」と聞いて驚いた。しかも専務執行役員の川口均から「誰か法律に詳しい人を紹介してくれないか」と調査への協力を依頼された。

 不正とはゴーンの家族の航空券の問題だった。「今津さんは覚悟を決めている」と川口。ナダは「ゴーンを辞めさせるつもりなんだ」とその勇気に感心した。

写真・図版
日産自動車専務執行役員のハリ・ナダ

 英国人のナダはロンドン大を卒業し、英国弁護士の資格を取得。1990年に日産に入社後は法務部門を歩み、ゴーンの側近の一人だった。彼は川口の依頼を受け、検事出身の弁護士の大木丈史を推薦した。ナダが懇意にしている米国系法律事務所レイサム&ワトキンスの紹介だった。

 だが、今津の調査はすんなりとは進まない。川口が「ゴーンと対立してまでやることだろうか」と迷い始めた5月、ナダは川口と今津に衝撃的な話を打ち明けた。

「豚は太ると食べられる」最側近も懸念

「ジーアはベンチャー投資では…

この記事は有料会員記事です。残り934文字有料会員になると続きをお読みいただけます。