第5回検察が動いてから…ゴーン事件、社長は最後に知らされた

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大鹿靖明

拡大する写真・図版2018年11月、日産自動車の会長、カルロス・ゴーンの逮捕を受け、会見する社長の西川広人=横浜市西区

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日産クーデターの真相:5

 日産自動車秘書室長の大沼敏明は、専務執行役員のハリ・ナダからパソコンの提出を求められた。「社内調査が始まっていて自分もパソコンを提出したんだ」とナダ。2018年の晩夏のことだった。

 奇異な申し出だが、ジーア社の件かなと推測した。監査役室が不審がっていることを偶然耳にしていた。カルロス・ゴーンがジーアを通じてレバノンやブラジルの住宅を購入したことは大沼も知っていた。なぜならばナダとともにジーアの役員に名を連ね、資金を送金した担当者だったからだ。

 大沼は1982年に日産に入社後、07年から秘書室長を務め、ゴーンのさまざまな不正行為にも関与した。「おとなしくて、従順なタイプ」と一緒に働いた同僚は言う。

 パソコン提出を働きかけたのは監査役の今津英敏だった。同じころ社内調査を進めてきた法律事務所レイサム&ワトキンスは80ページにのぼる「仮・一次調査報告書」をまとめた。有価証券報告書にゴーンの虚偽の役員報酬が記載されていることにも言及していた。

検察からいきなり調書

 大沼は10月8日、ナダから…

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