バリ島沖で潜水艦が沈没 隊員ら53人、消息を絶つ

野上英文=ジャカルタ、山根祐作
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 インドネシアのバリ島沖で、53人が乗った海軍の潜水艦が訓練中に消息を絶つ事故があった。国軍は24日の記者会見で、潜水艦の部品や燃料を確認したと説明し、「沈没した」と述べた。

 国軍によると、潜水艦「KRIナンガラ402」は魚雷発射訓練で潜航中だったが通信が途絶えたため、21日午前5時15分に問題の発生を宣言した。1時間余り前までは、潜水や魚雷発射装置に注水する状況の確認が取れていたという。

 24日に会見を開いたハディ国軍司令官は、艦内の酸素が尽きる72時間を過ぎたことや、魚雷発射管など同艦の破片を海中から確認したことから、沈没の可能性が高く、「救助の捜索を打ち切った」と説明した。

 ロイター通信などによると、潜水中に何らかのトラブルによって停電が起き、制御不能になった可能性があるという。同潜水艦は水深500メートルの水圧に耐えられるように設計されているが、この海域で水深600~700メートル付近まで沈んだ可能性がある。インドネシアは、オーストラリア、米国、インドなどに捜索の支援を頼んでいた。

 同潜水艦はドイツ製の旧式で、1981年にインドネシア海軍に引き渡された。野上英文=ジャカルタ、山根祐作)