バイデン氏、アルメニア人迫害を声明で「ジェノサイド」

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ワシントン=高野遼、イスタンブール=高野裕介、モスクワ=石橋亮介
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 バイデン米大統領は24日、トルコの前身となるオスマン帝国末期に起きたアルメニア人迫害を「ジェノサイド(集団殺害)」と認める声明を発表した。歴代大統領が長く避けてきた判断に踏み込み、トルコの反発を招いているが、両首脳が前日に電話会談するなどしており、決定的な対立には至らないとみられる。

 「毎年この日になると、アルメニア人へのジェノサイドで失われた命を思い出し、二度とそうした残虐行為が起きないようにすると改めて決意する」。バイデン氏は追悼記念日に合わせた声明でこう述べた。自身が掲げる人権重視の外交方針を示す、象徴的な意味合いが強いとみられる。

 オスマン帝国では1915~23年、150万人のアルメニア人が殺害されたといわれる。だが、トルコ側は死亡したのは数十万人規模で、一部のアルメニア人が当時の交戦国ロシアの配下で戦闘に加わったことなどが原因だと主張し、ジェノサイドは否定する。チャブシュオール外相はツイートで、「我々は自身の過去について誰からも学ぶものはない。声明を完全に拒否する」と反発。トルコメディアによると、外務省は駐トルコ米大使を呼び出して抗議した。エルドアン大統領も22日、「いわゆるジェノサイドといううそに対して真実を守っていく」と反論していた。

 アルメニアのサルキシャン大統領は24日、バイデン氏の発言について、「勇気ある刺激的な行動だ」とツイートし、謝意を表明。「アルメニアと米国の新たな関係の展望を開き、世界をより良い場所にする」と絶賛した。

 アルメニア系の在米NPOのまとめでは、世界30カ国がジェノサイドを認定しており、米議会も2019年、ジェノサイドだとする決議案を可決。ただ、歴代の米大統領は、北大西洋条約機構(NATO)の同盟国であるトルコとの関係に配慮してこの認定を避けてきた。米メディアによると、ジェノサイドと認定したのは1981年のレーガン大統領以来だという。

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